SDGsに貢献する溶接電源

2015年9月25日-27日、ニューヨーク国連本部において、「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、これが人間、地球及び繁栄のための行動計画として、宣言および目標をかかげました。この目標が、17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」です。

溶接技術は自動車、造船、橋梁、建築・鉄骨など構造物などインフラ構築には欠かせない技術で、この技術になくてはならないのが、溶接電源です。溶接を行うためには、高温で金属同士を溶融させる必要があります。この高温を作るのにアーク放電を用いています。商用電源から大電流を取り出すために用いられているのが溶接電源で、アーク溶接を行うのになくてはならないものです。SDGsとは一見関係のないように思えますが、産業を支えることはSDGsに関係します。
それでは、このSDGsの開発目標に溶接電源がどのように貢献することができるでしょうか。

  • 開発目標7および13への貢献: 溶接電源もIT技術を取り込み、省エネルギー化を実現するように開発が進んでおり、GHG(温室効果ガス)排出量削減に役立っています。
  • 開発目標8および9への貢献:人にやさしい安心な溶接作業環境を達成するために、溶接電源は日々進化を続けています。溶接時の火花(スパッタ)を少なくし、安全装置の充実を図って、溶接作業を快適にするように開発されています。
  • 開発目標11への貢献: 人が安心して住まえるインフラ整備(高層マンションや高層ビル、高架橋などに関する溶接品質の向上)に貢献することができます。