設計・施工管理

仕事の種類

(溶接管理技術者)

専⾨的な知識と技術を活かし、溶接の設計・施工管理を実施する。

目的と役割

建築鉄骨、圧力容器、橋梁や海洋構造物などさまざまな構造物を製作する上で、溶接は必要不可欠な基盤技術です。一方で、使用する金属材料や装置、屋内屋外などの環境をはじめ溶接に求められる条件も現場ごと多種多様なため、適切な設計・施工管理を怠ると思わぬ大事故を引き起こすという認識が大切です。不適切な設計や、溶接施工時の作業不良のような大事故の原因を事前に取り除いておくことが、溶接管理技術者の重要な役割の一つです。

業務内容

さまざまな業界で働く溶接管理技術者の業務範囲は多岐にわたります。施工(溶接作業)前の関連業務も含めた計画立案と溶接施工要領書(WPS)の作成、コスト計算、資材調達、施工開始後の溶接技能者等の監督指導、トラブル対応など現場管理、品質管理、施工記録書の作成などが主な業務です。プロジェクトの工程全般に携わります。施工現場のみならず、研究分野に進み、実験や開発に取り組むこともあります。

魅力とやりがい

溶接は金属材料、力学、溶接機器、溶接施工法といった専門的で幅広い知識と経験が必要な分野であるため、溶接管理技術者の需要は高く、航空宇宙、自動車、建設、発電などあらゆる業界で活躍できます。自分の知識とスキルを活かして計画的に、時に臨機応変にプロジェクトに取り組み、完遂させることで社会貢献を実感できます。特に大型の構造物の製作には数年かかることもあり、これを完遂させた時の達成感は格別です。少子高齢化に伴うベテラン技術者の減少により、その需要は今後も高まっていくことが予想されます。

この仕事の若手インタビュー

活躍できる職場

溶接に関する「施工計画」「施工基準の決定」「施工の監督」「現場管理」などの仕事が求められる現場であれば、どの分野でも溶接管理技術者は活躍できます。多くの職種の人とかかわるため、コミュニケーション力が高いとより活躍できます。

必要な資格と種類

代表的な資格として日本溶接協会が認証する溶接管理技術者資格があります。工場認定あるいは官公庁における工事発注の際の必須条件として、認証者が在籍することまたは常駐していることが要求される場合も多いです。溶接管理技術者の認証の等級は、上から特別級・1級・2級の3段階に分類されています。

日本溶接協会の関連資格

代表的な他団体の資格